30代の女性がキャリアを選ぶのは難しい？キャリアパスやキャリアステップを進めるには？

ますます多くの女性が、個性を大切にしながら働きたいと考えています。しかし、特に女性は人生のさまざまな段階を経験し、それぞれの段階でキャリアについて、どうすべきかという問いに直面します。

これらの変化に正面から向き合い、キャリアを大切にすることは重要です。では、こちらを実現するための最良の方法を考えてみましょう。

今回は、キャリアの分岐点に立たされることが多い30代の女性がキャリアを選ぶのが難しい理由と、キャリアパスやキャリアステップを進める際に意識するべきポイントについて解説します。

30代の女性がキャリアを選ぶのは難しい？その理由は？

30代の女性は、人生の大きな変化が起こりやすい年齢であり、キャリアを選ぶのが難しい時期です。

主な理由は以下の3つです。

これらの理由を詳しく見ていきましょう。

30代は女性にとって人生の大きな変化が起こる時期です。こちらは、人生の大きな変化が起こりやすい年齢だからです。

主な人生の変化は、次の2つです。

厚生労働省の2022年厚生労働省人口動態調査によると、女性の初婚平均年齢は29.5歳（中央値27歳）、初産平均年齢は30.9歳でした。

一方で、30代は従業員が中間管理職から上級管理職や経営幹部への昇進時期でもあります。同時に、出産と子育てには多大な時間がかかり、女性が出世と私生活のバランスに悩む時期でもあります。

こちらの年齢層の女性は、転勤の対象になりやすい傾向にあります。夫との育児と仕事を両立させる計画だった女性の一部は、夫の転勤により、キャリアを継続できなくなるケースもあります。

さらに、女性の転勤機会は増加傾向にあります。

独立行政法人・労働政策研究・研修機構が10,000社を対象に実施した調査によると、30代の従業員を抱える企業の67.4%が、転勤を経験しています。女性転勤者の割合は20%と低いものの、女性従業員の割合が高い企業では、女性転勤者の割合が高くなっています。

女性の転勤者の割合が最も高い業種は、金融、保険、教育・学習支援です。また、過去1年間に女性転勤者がいたと回答した企業は46%です。

さらに、出産や育児休暇後に職場復帰する女性は、「小1の壁」と呼ばれる課題に直面しています。

小1の壁とは、子供が小学校に入学した後、保育園に通っていた頃よりも、育児と仕事を両立させることが困難になる状況を指します。

こちらは、子供が保育園に通い始める年齢よりも小学校の入学が早くて、夏休みが1ヶ月半続くので、その期間の保育を確保するのが困難だからです。

全国で小学校1~3年生の子どもを持つ、男女従業員200人を対象にした調査では、70%が「子どもが小学校に入学する前よりも、仕事と育児のバランスが難しくなった」と回答しました。また、その内、40%の人が転職や退職を検討しています。

30代の女性で子供を望む人は、出産年齢の制限を必然的に意識しています。30代前半の女性の自然妊娠率は、25~30%ですが、35歳以降こちらの率は低下して、35歳で18%、40代では5%になります。流産率も、35歳以降増加します。

こちらは、日本産婦人科学会が提供する流産率のデータからも明らかです。もちろん、40代以降でも出産は可能です。しかし、自然妊娠の確率と流産率を考慮すると、多くの女性が35歳を妊娠・出産の年齢制限として設定しているようです。

30代の女性が、キャリアパスやキャリアステップを進める際に、特に意識するべきポイントがいくつかあります。まず、人生の段階に応じてキャリアパスを柔軟に見直すことが重要です。仕事だけでなく、家庭や個人的な状況も考慮しながらキャリアを築く必要があります。

さらに、自己成長を意識して、新たなスキルや知識を積極的に習得することが、キャリアを築く上で重要です。

もう一つの重要なポイントは、自分に合ったキャリアステップを明確に定義することです。昇進や高い地位を目指すことが、必ずしも必要ではありません。30代の女性のキャリアの成功の鍵は、ワークライフバランスを維持しながら、自分らしく成長できる道を選ぶことです。

キャリアアップを目指す際には、徹底した準備が不可欠です。スキルの向上に加えて、業界の動向を理解し、将来のキャリアに関する調査を行うことも重要です。ネットワークを強化して、同じ目的を持つ人々と交流することも、キャリアアップの重要な要素です。

30代の女性でキャリアに悩んでいる方は、信頼できる上司や同僚に相談しましょう。

また、近年、柔軟な働き方の価値を認識する企業が増えています。